こんにちは。東京日本橋の根管治療専門歯科医院院長の李光純です。当院のホームページに辿りついた方は、根管治療でお悩みの方だと思います。『以前治療したのに、また腫れや痛みが再発した』『ずっと治療していて、終わりが見えない』『治療前は痛くなかったのに、治療後から痛みが出るようになった』『激痛で眠れず、つらい』『歯茎が腫れている、ニキビがある』『痛みまではいかないけれど、違和感があり、気になる』等、根管治療にまつわる悩みは多様です。どうしてこんな状況になったのか、どうしたら治るのか、そして再発しないためには?いろいろな疑問が改善されるよう、このサイトでは根管治療にまつわる内容、専門医の治療の特徴をなるべく詳しく、わかりやすく解説しています。

根管治療専門医の治療の特徴

根管治療専門医とは?

根管治療専門医とは、歯の神経や根っこを扱うスペシャリストです。正確には歯内療法専門医とも言われます。

歯の構造と、神経、根管

歯の構造と、神経、根管

歯の神経を抜く抜髄治療で、のちにトラブルが起こらないような成功率が高い治療、また失敗してしまった根管治療のやり直しの再治療をはじめ、深い虫歯で神経を取らずに保存する生活歯髄療法、難治化してしまい通常の根管治療で治らない場合の歯根端切除術などの外科的歯内療法を専門的に行います。全ての治療でマイクロスコープ、ラバーダムをした治療を実践しています。

リーズデンタルクリニックは欧米の歯内療法(根管治療)専門医のコンセプトとテクニックに基づいた治療を行い、開院以来10年の実績があります。完全個室のプライベート空間で長時間の集中治療を行なっており、根管治療が終わるまでの平均回数は1〜2回です。(そのため1日3~4名様のみの治療となります)歯科用マイクロスコープ、根管治療専用CT等、根管治療に必要な器具は全て完備しています。

 

根管治療専門医 李 光純

2012年、米国ペンシルバニア大学歯内療法学科と日本の根管治療の専門医のためのスターディーグループPENN ENDO STUDY CLUB IN JAPAN とのコラボレーションプログラムを受講、根管治療専門医のトレーニングを積み認定医を取得しております。

ペンシルバニア大学は米国で最も古い歯内療法学科の一つで、根管治療専門医育成の分野で最も進んだ教育機関であると考えられています。

2018年にはイギリス King’s College London Dental Instutute(世界の歯科大学ランキング第1位/2020年) の歯内療法科大学院(Endodontics MSc)に合格し、2020年現在、より専門性を高める為に日々欧米の論文を精読し科学的根拠のある確実な方法として確立している治療、米国とヨーロッパ、両方のスタイルを取り入れた治療を実践しています。

根管治療、歯内療法の日本での専門医制度についてより詳しくはこちらのブログ記事へ→専門医制度日米の違いについて

一般歯科との違い 〜成功率〜

根管治療専門の歯科医院では一般歯科治療は行っておりません。

一般歯科でも根管治療は行われています。一般歯科での根管治療と専門医の治療では何が違うのでしょうか?

成功率の違い

日本での一般的な歯科医院で行われた根管治療の成功率は約40%程度(有病率として報告)と言われています(参考文献7)。一方欧米の根管治療専門医が行う治療は約80~90%、リーズデンタルクリニックでは2017~2019年に行われた根管治療の成功率は約94%でした。

根管治療成功率比較のグラフ

参考文献 7)須田 英明. わが国における歯内療法の現状と課題 日本歯内療法学会雑誌 32. 2011  参考文献 8)Ng YL, Mann V, Gulabivala K. A prospective study of the factors affecting outcomes of nonsurgical root canal treatment: part 1: periapical health. Int Endod J . 2011;44:583.より

 

なぜこのように成功率が違うのでしょうか?

根管治療はとても難しい治療です。

根っこの穴(根管)はとても複雑な形をしています。メインの根管(主根管)の他にマイクロスコープを使用してもわかりにくいことが多い横道(側枝、根尖分枝)も多くあります。また上の奥歯では入り口の発見が難しい第4根管(MB2)などもあります

根管の複雑な構造を表す透明模型

神経(赤い部分)が入っている穴(根管)は歯によって、人によって様々でとても複雑な構造をしています。

根管治療専門医はその分野に関して深く学んでおり、また、根管治療しか行わないため、一般歯科よりも根管治療の経験が多くなり、難症例の治療の依頼も多く熟練しています。膨大な専門知識と技術、経験をもとに、失敗、再発しないような的確な治療、治療が難治性で難しい場合の原因や対処法、歯の状態や予後の見通しなどを的確に把握し問題解決をする能力があります。

 

一般歯科との違い ~治療回数、時間、費用~

治療回数、治療にかかる時間

ほとんどの治療は1~2回で終了します。治療にかかる時間は60~80分程度(休憩は可能です)です。

費用

根管治療専門医院での治療はコストとお一人お一人の治療に時間がかかります。保険適応での治療は不可能ですので、自由診療での治療になります。当院ではマイクロスコープ、ラバーダムの使用はもちろん、治療の成功率に大きく関わる無菌的処置を徹底しています。消毒では不十分なため、滅菌した器具及ディスポーザブルの器具のみ使用しています。また、破折ファイルの予防、根管を削るときに根に余分なストレスをかけないため、根管治療で使用する器具で歯の切削に特に重要なNi-Tiファイル、手用のSSファイルは患者様お一人ずつ専用にしており、全て新品を使い捨てにしています。(滅菌したのちに再利用したファイルを使うことは一切ありません)

保険診療での根管治療の限界〜日本の根管治療は世界では最低水準?

日本でおこなわれている保険適応の根管治療の治療費は欧米諸国や近隣のアジア諸国と比べても、圧倒的に安いために、根管治療の成功にとって一番大切なコストがかかる無菌的な治療、時間をかけた治療が不可能です。保険治療での根管治療は1回の治療費に換算すると、¥800~¥1000 程度です。ルールを守って治療をしようとすればするほど赤字に陥ってしまう。とても矛盾したシステムになっています。そのため、治療中に根の中に細菌が入ってしまうことが、治療が上手く行かない大きな原因となっていると考えられます。

より詳しくお知りになりたい方は根管治療専門医のNPO法人ECJのページをご覧ください

ECJ 歯内療法NPO法人 Endodontic Center Of Japan

>当院ブログでも根管治療専門医の視点から多くの記事を執筆していますので参考になさってください。

根管治療がうまくいかない原因は?

治療したのに、なんでまた再発するのだろう?痛くなるのだろう?と疑問には思いませんか?
そして、そのような症状のために何度も根の治療を繰り返されている方もいらっしゃると思います。根管治療が成功していれば、治療後に痛みや腫れなどは起こりませんし、再治療を繰り返すこともありません。

根管治療が失敗してしまう原因

治療中、治療後に根の中に細菌が入り、内部で増殖し感染を起こしてしまうためです。

根管の中に細菌が入ることが治療失敗の原因

根管の中の細菌をなるべく減らしたいのに、治療中に口の中から細菌が入ると、細菌が減らず再発や治らない原因になります。

それを防ぐには無菌的な治療(細菌が入らない治療)を行うこと重要です。治療前にも、治療中にも、治療後にも気をつけることはたくさんあります。細菌が入らないような徹底的な配慮が必要です。

細菌はどこからやってくるの?

①治療中に唾液が入る

唾液中や歯のまわりの歯垢には細菌がたくさんいます。治療中に根の中に唾液が根の中に入るだけでも根の中は感染します。

根管治療に欠かせないラバーダム

ラバーダム防湿で、唾液が治療中に入らないようにします

②治療と治療の間に、仮蓋の緩みから

治療と治療の間に使用する、仮の蓋が厚みが薄かったり取れやすいものの場合、隙間から細菌が入り込み原因になります。当院では緩みにくい仮蓋材を分厚く詰めることで、細菌の流入を防ぎます。この仮蓋の緩みのリスクを考えると、治療が終わるまでに回数が多くかかる程、感染のリスクが高くなると言えます。根管治療専門医が治療を1、2回で終了するにはそういったリスクを減らすためでもあります。

治療と治療の間の仮封の重要性

治療と治療の間の仮封は外れにくい素材を分厚く詰める必要があります。ゆるみや擦り減りから口の中の細菌が入り込まないようにするためです。

③治療後の詰め物や被せ物の緩み、隙間、虫歯になった場合

根管治療が終わると仮詰ではなく、最終的な詰め物や被せ物を装着します。けれども隙間があったり等で、細菌が入ってしまう、また、歯が虫歯になってしまう場合も、根の中に細菌が入り込んでしまう原因になります。

被せた歯の下から虫歯になると根管治療が失敗する

被せた歯の下から虫歯になると、根管に細菌が侵入する可能性が高いです。

④治療の時に使用している器具が汚染

治療で使用する器具、消毒や殺菌はしている、でも滅菌まではしていない場合、細菌混入の原因になります。

⑤器具を手で触ってしまう場合

私たち歯科医師は治療の時にグローブをはめています。お口の中を触りますので、グローブは唾液がたっぷりついています。指先で器具を触ってしまうだけで、器具の先端が汚染してしまうのです。根の中に触れる器具は指で触らないよう、徹底した配慮が必要です。

⑥歯に虫歯の取り残しがある場合(↓画像参照)

虫歯が残ったまま(ピンクに染まった部分)根管治療をしても、虫歯の部分から常に細菌が根の中に入り込み、治療の失敗の原因になります。

根管治療失敗の原因

虫歯が残ったまま根管治療をしても、虫歯の部分から常に細菌が根の中に入り込みます。

根管治療中も虫歯のチェックを必ず行う

他医院で根管治療途中の歯、虫歯の染め出しを行っているところ

虫歯の見落としは根管治療失敗の原因になる

虫歯が残ったまま(ピンクに染まった部分)根管治療をしても、虫歯の部分から常に細菌が根の中に入り込み、治療の失敗の原因になります。

また、神経の取り残しがあると細菌の栄養源となり、細菌が増えやすい環境にもなります。

根の病気(根尖性歯周炎)の原因が細菌であることは科学的に立証されています

細菌が根っこの中に侵入し感染することでおこります。(いわゆる感染根管になること)。このことはKakehashi S et al. (1965)によって、ラットを使った実験で立証されております。神経が生きている間は根管内に細菌は存在しないと言われています(Haapasalo M et al. 2003)。

根管治療が失敗するとどうなるの?

根の病気(根尖性歯周炎)を発症します、または根の病気が治療しても治らない場合も、根管治療の失敗と言えます

根尖性歯周炎とは根の周りの炎症の病気です。炎症の反応で根の周りの骨が溶けるのでレントゲンやCTで黒い陰がみえるようになるのが特徴です。『根っこの先に膿がたまっている』などと表現されることがあります。

根尖性歯周炎のレントゲンとCT画像

症状は? 痛い時期と痛くない時期があります

急性期の場合、腫れる。痛い。咬むと痛い。などの症状が典型的です。慢性期には痛くないことがほとんどです。症状がなく何年も経過することもあります。体の抵抗力が弱った時に急に痛くなることもあります。治療をしないでいると、病気がどんどん大きくなることもあります。

正しい根管治療で炎症が治ると骨は再生し、レントゲンで黒い陰は小さくなる、または無くなります

根管治療専門医による治療で骨が再生

根管治療で一番大切な無菌的な治療、守るべき3つのルール

1. 治療器具の徹底的な滅菌管理と可能な限りディスポーザブルの器具を使用すること

根管治療の成功に大きくかかわる大変重要なポイントです。当院では根管治療で使用する器具で歯の切削に特に重要なNi-Tiファイル、手用のSSファイルは患者様お一人ずつ専用にしており、全て新品を使い捨てにしています。

可能な限り清潔で衛生的な器具を使用すること、破折ファイルの予防、根管を削るときに根に余分なストレスをかけないために、そのような方法を取っております。

滅菌したのちに再利用したファイルを使うことは一切ありません。

根の中を洗浄するシリンジ、先端に装着するニードル等、消耗品は全てディスポーザブルで使用しております。ディスポーザブルが不可能なそれ以外の器具も殺菌・消毒レベルの器具の使い回しは一切行わず、100%個別包装の滅菌処理をその都度行い使用しています。

根管治療器具の滅菌の徹底

ディスポーザブルが不可能な器具の滅菌の徹底

滅菌のディスポーザブルファイルを使用するのは無菌的治療で重要

当院では滅菌のディスポーザブルファイルしか使いません。

 

*消毒だけでは不十分です

2. 器具の先端を手で触らないこと

根管に触れる器具を手で触らない

根管に触れる部分を手で触らない(グローブをしていても)

いくら滅菌した器具を使用しても、根の中に触れる部分を手で触ってしまうと汚染します。私たち術者の指は患者さんのお口の中の唾液に触れるので、細心の注意が必要です。

3. ラバーダム防湿を行うこと

治療中に根の中に細菌が入り込むチャンスはたくさんあります。

お口の中は細菌だらけです。見えないだけで、唾液の中にも細菌はたくさん存在します。
歯の周りにも細菌がこびりついています(写真1)。
ラバーダムを装着することで唾液を排除し、濃度の高い消毒液2種類を使用し、歯の周りを消毒します(写真2)。根管治療で使用する器具、薬剤がお口の中に落下するのを防ぎます。安全面からもラバーダムは必須です。

根管治療でのラバーダム防湿の必要性、細菌の染め出し

(写真1)

はみがき指導でつかう歯垢(細菌のかたまり)を染め出す液体で、根管治療前の歯をそめてみましたら、こんなに染まってきました!細菌が歯の表面にべたったりとこびりついています。ラバーダムをおこなわないと、細菌が根の中に入りやすいのです。

ラバーダムと消毒

(写真2)ラバーダム後にはゴムと歯の隙間をペーストで埋めて二種類の消毒薬で歯を消毒します。

 

米国歯内療法学会の2004年のガイドラインでは根管治療時のラバーダムの装着は必須と明記されています。

日本でのラバーダムの使用状況はどうでしょうか?

日本歯内療法学会誌(須田. 2011)によると日本歯内療法学会の会員でも必ず使用する歯科医は25.4%で、一般歯科医はわずか5.4%です。

ラバーダム防湿の重要性についてより詳しくは当院のブログ、またはムービーをどうぞご覧ください。

>詳しくはLEE’S ブログへ 根管治療、ラバーダム装着はどうして必須なのでしょうか?PART1PART2

 

注!!ラバーダム防湿だけでは不十分な場合もあります

ラバーと歯の隙間を埋めないところに唾液が滲んでくる動画です

 

根管の殺菌の実際、〜使用器具、薬剤について〜

マイクロスコープ/歯科用顕微鏡

アメリカの 根管治療専門医はマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)の使用が法律で義務づけられています。拡大し、ライトで明るくなるため汚染の取り残しがありません。マイクロスコープを使わない根管治療は暗くて細い根管を手探りで綺麗にしているイメージです。見えにくいため、感染している部分と健康な歯の部分がわからなかったり、神経の取り残しなどが起こりやすく、そこへ唾液から最近が混入することで細菌繁殖の場ができてしまいます。そうすると治療が失敗するのです。

マイクロスコープを使用して根管治療

根管治療中は常にマイクロスコープを使用します。

マイクロスコープでみた歯の画像

根管内部に、虫歯が残っている様子(ピンクの部分)。

 

超弾性のNi-Tiファイル

根管治療 使用器具 Ni-Tiファイル根管治療 使用器具 Ni-Tiファイル 超弾性

弾性があるので湾曲した根管にもアプローチできます。難症例の根管治療にも対応可能です。LEE’S DENTAL CLINICではより質の高い治療(破折ファイルの予防、根管を削るときに根に余分なストレスをかけない等)のために、2020年1月より、滅菌して複数回使用することはせず、全て新品を歯ごとに使い捨てにしています。

各種超音波チップ

根管治療 使用器具 超音波チップ根管治療 使用器具 超音波チップ各種②

細い根管内の汚れ、虫歯、神経の残骸などを削りすぎずに超音波の振動を加えながらこそぎおとします。削るための器具を使用すると、削りすぎて歯が薄くなり割れやすくなってしまうので超音波チップでの感染除去(根のなかのおそうじ)が最も歯にやさしい方法です。
超音波チップとともに使用する薬液はバクテリアを殺菌する能力が高いものを使用します。尖端に細い針がついたものを使用しますので、細い根の先まで到達します。

殺菌のための洗浄液、貼薬剤

2種類の洗浄液がなるべく根の中を還流しやすいように使った超音波をPassive Ultrasonic Irrigationというテクニックを使用して洗浄します。

①2.5% Naocl
②17%EDTA
(最も効果的かつ生物学的な濃度のものを使用しています)

③水酸化カルシウムの根管内貼薬で治療と治療の間に薬を効かせます
(治療ごとに滅菌したガラス板の上で100%の水酸化カルシウムと精製水とをまぜて根管内に塗布しております)

根管治療 専門医の治療 水酸化カルシウム

根管充填は二重の充填で密封

根管治療 使用器具 根管充填 α根管治療 使用器具 根管充填 β

根管充填は症例によって方法を使い分けています。①二重の充填で密封従来から主流の垂直加圧充填法、2種類の器具を使い、高温で圧をかけます。また②近年開発されて良好な結果が報告されているMTAと同様の成分のバイオセラミックシーラーを使用したシングルポイントテクニックを使い分けます。
どちらの方法も密封度が高く隙間ができづらい充填方法で、お口の中からの細菌が侵入しにくくなります。根管充填での最終ゴールはバクテリアがなくなり、しっかりと密封することでその後の漏洩がなくなることなのです。
再発を防止するための重要なステップになります。

治療が成功したかどうか?2つの判定基準

根管治療後には、病気が治ったかどうかをしっかりフォローアップしていくのもとても重要です。

根管治療が成功したかどうかの判定基準2つあります

①腫れ、痛みの症状が改善していること

②レントゲンやCTで治療前に写っていた黒い影が、小さくなっている、またはなくなっていること

もともと影のない状態の抜髄治療では

①症状が改善していること

が基準となります。

治療前の黒い影が大きいほど治るのに時間がかかると言われています。

歯の状態に応じて1~6ヶ月程度の経過観察を行いフォローアップしていきます。

根管治療後の経過観察は重要

 

経過観察の1例:影がなくなってはじめて成功と言えます​

根管治療直後のレントゲン像

根管治療直後のレントゲン像

根管治療後6ヶ月のレントゲン像

根管治療後6ヶ月のレントゲン像

根管治療で歯が薄く、弱くならないために〜歯の余命に関わる大切なこと〜

歯がダメになってしまう大きな理由の一つに、歯のひび割れがあります。

歯のひび割れが起こると、ひびのの場所や深さにもよりますが、多くは抜歯になることが多いです。

歯のひび割れについて、詳細はこちらへ

歯のひび割れは、薄い歯ほど起こりやすいと言われています。根管治療をされている歯はされていない歯よりも薄くなっていることが多く、このため根管治療をした歯は弱くなると思われています。

 根管治療で歯が薄くなってしまうのはなぜ?

理由1:治療の時にたくさん削られてしまう傾向がある(特に奥歯)

奥歯の根管治療は見えにくい、器具が届きにくい、等でとても難しいです。歯をたくさん削ることで見えやすくなります。見えやすくなるよう歯が多量に削られている、根管の入り口が必要以上に削られている歯も多いです。歯は一度削れらてしまうと元には戻りませんし、破折しやすさ(ヒビのリスク)が高まります。せっかく歯を残す根管治療を受けて病気が治っても歯が薄くなり寿命が縮まるようでは本末転倒です。

初回根管治療で、たくさん削られている奥歯

他医院での初回根管治療で、たくさん削られている奥歯(黄色矢印)。確かにこのように削ると視野が確保され、道具も入りやすく、見えやすくなり、治療が行いやすくなります。けれども削られた歯は元に戻りません。当院での治療の場合は削る部分は最小限(赤線の範囲内)で可能です。

 

理由2:何度も治療を繰り返すたびに、歯が削れてしまう

再治療をくりかえすうちに、どんどん歯が削られ、薄くなり、最後には割れてしまい抜歯になるというパターンも少なくありません。最初の根管治療の時(はじめて神経をとる時)に無菌的な治療で失敗しないように、そして歯を削りすぎないような治療で、のちの再発を防げます。このことは歯の寿命を伸ばすためにも大切です。

根管治療専門医は歯を削りすぎない

繰り返す再治療で、歯の一部が極端に薄くなっています(黄色矢印)。クラウン、コアを外すと、薄い部分にひびが見つかりました。このように、歯が薄くなることは歯の長生きに関わる致命的な問題です。

熟練した根管治療専門医は歯を削り過ぎずません

根管治療専門医は難しい根管の形を熟知しています。感染、神経の残骸の取り残しもなく、必要以上に歯を削らないトレーニングを積んでいますので、細菌を混入させず根管を綺麗にすること、削らない治療の両方が可能です。

歯を削りすぎない根管治療専門医の治療

根管治療専門医は、極力歯をけずらないよう細心の注意を払って治療を行います。

根管治療専門医の治療の流れ〜診査から歯冠修復までの5STEP〜

診査から根管治療前処置、根管治療、支台築造、歯冠修復までの一連の治療流れをステップごとに解説します。

STEP1:診査・診断・カウンセリング

根管治療 を行なう歯の診査はいろいろあり、当院ではレントゲン撮影2方向、触診、打診、神経の生活度の診査、歯周ポケット検査から歯の状態を診査します。
個々の歯によって病気の状態は様々です。
治療の難易度、予後、治療に伴うリスク、治療期間、費用などをご説明していきます。
仮歯をご希望の場合は仮歯作製のための型取りをおこないます。

レントゲン検査と必要に応じてCBCTの撮影
より正確な診査のためには、同じ歯に対して2方向からのレントゲン撮影が必須になります。同じ歯でも角度によって見え方がちがいます。根の形を3次元的に把握することで得られる情報が多くなります。

 例

根管治療で角度をかえたレントゲン撮影の必要性

こちらの写真では黒い影が映っています根管充填剤は2カ所しかみえていません

根管治療では角度を変えたレントゲンが必要

こちらの写真では黒い影はかくれてしまっていて、根管充填剤は3カ所みえています

レントゲンで診断が不可能な場合根管治療専用の高精細モードのCBCT を撮影します

当院のCBCT は根管治療専用モードのため撮影範囲が最小です。インプラント用CTのような撮影範囲が大きい機種よりも被曝量がかなり少なく、無駄な被曝がないよう配慮しています。

注:当院では必要のないX線の被曝を避けるためルーティーンでのCT撮影は行っていません。

STEP2:根管治療前処置

根管治療に入る前におこなう治療で、歯の状態が詳しく把握できるとても重要なステップです。
現在かぶっている、クラウン、インレー、コアやポストをはずし、
その下の虫歯をチェックします。虫歯がある場合(が圧倒的に多いです)除去します。
ひびの染め出しも必ずおこないます。

その後、隔壁が必要な場合は隔壁をおこないます。

隔壁(かくへき)とは?

虫歯等で削られてしまい歯がない部分に壁を作ることです。この壁の囲いが無いと、ラバーダムをしても唾液や血液が入りやく、ラバーダムをの意味がなくなってしまいます。また仮蓋も分厚くできません。

*虫歯が歯肉のラインより下まで進んでいる場合は(縁下カリエス)は歯肉の切除が必要な場合もあります。
この時点で歯に割れやひび、深い虫歯が見つかる場合があります。
その場合は歯を保存することができない場合もあります(写真⑧)。

前処置の流れ ~除去から、虫歯、ヒビのチェック、隔壁まで〜

根管治療前に行う治療の流れ1

①治療前:根管治療をおこなう前に、現在はいっているインレーをはずします

根管治療前に行う治療の重要性2

②インレーをはずしたところ。土台のセメントがうまっています。

根管治療前に行う治療重要性3 虫歯をチェックしてるところ

③土台をはずし、虫歯の染めだしをおこない、虫歯をチェックしてるところ

根管治療前に行う治療重要性4 ひびの染め出し

④虫歯をとりのぞき、青い色素でひびのチェックをおこなったところ

根管治療前に行う治療重要性5 

⑤虫歯をすべて取り去ったところ、この状態ではじめて歯の評価(歯の量、質、厚み)ができます

根管治療前に行う治療重要性6 隔壁

⑥隔壁をおこなったところ

根管治療前に行う治療重要性7 仮歯装着

⑦ご希望の場合、仮歯を装着する処置もおこないます

前処置の時点で、歯を保存できないことが発覚することがあります

根管治療前処置中にヒビ

⑧処置中にヒビが見つかったケース

 

STEP3:根管治療

根管治療 の回数の目安は以下の通りです。根管治療専門医は決められた流れに沿って治療を進め、やみくもに長引く治療はおこないません。
前歯 :1~2回
小臼歯:1~2回
大臼歯:1~2回

STEP4:支台築造(コア、ファイバーポスト+コア)

殺菌をおこなった根管内に、ふたたび細菌が入らないようにするためのバリアとなる大切な治療です。
当院では、なるべく感染の機会を与えないように全て直接法でおこなっております。
現在一番良いとされている接着性の素材を用いております。
非常に重要なステップですので、必ずラバーダム、マイクロスコープを使用して接着阻害因子を徹底的に排除しております。

ほとんどの場合、根管充填と同日におこないます。

根管治療後の治療、コアの治療手順1

①根管充填直後

根管充填で使用した材料がこびりついています。このままですと、土台の接着阻害になります。

根管治療後の治療、コアの治療手順2、接着阻害因子をきれいに除去

②接着阻害因子除去後

マイクロスコープを使用しながら歯の表面にこびりついた接着阻害因子をきれいに除去します

根管治療後の治療、コアの治療手順3 直接法

③支台築造後(レジンコア)

当院では、なるべく感染の機会を与えないように全て直接法でおこなっております

STEP5:歯冠修復(かぶせものの治療)

当院は根管治療専門歯科医院のため、被せもの(歯冠修復)治療はお受けしておりません。かかりつけ医で行っていただくことになりますが、かかりつけ医院がない場合は当院と連携している歯科医院をご紹介しております。

*歯奥はクラウン治療が推奨されます。(根管治療歯の奥歯はクラウンにすることにより補強されることが、過去の様々な論文から明らかになっております))
詳しくはLEE’S ブログへ 根管治療をした歯にクラウンは絶対に必要なのでしょうか?? PART1PART2

また、歯にぴったりあった精密なクラウンを装着することによって、細菌に対する第二のバリアとなります。

経過観察後は、なるべく早く歯冠修復を行った方が良いという見解は多くの論文から報告されております。*根尖病変が大きい場合、外科処置の可能性がある場合は長期の経過観察を行う場合もあります。

根管治療で治癒しない場合

破折がある場合(写真)、根管治療で到達不可能な感染がある場合、根尖孔外感染がある場合
歯根端切除、意図的再植、抜歯、などが治療の選択肢になります。
術前の診査で歯の状態から予後を予測していきます。

根管治療中にひびが発覚した歯は

根管治療中に縦ひびが発覚した歯、根管治療で殺菌をしっかり行ってもひびを通して細菌が入り込み、治らない原因、再発の原因になります

歯根破折の歯

抜歯をすると、歯の外側に縦にひび(垂直性歯根破折)がみられました

治療例

①左上12のレントゲン写真におさまらない程大きな根尖性歯周炎

根管治療例2術前

治療前

根管治療例2術後

治療後2年経過

②右下6番の大きな根尖性歯周炎の治療

根管治療例3術前

治療前

根管治療例3術後

治療後1年経過

③左上6番のパーフォレーション(穿孔/根っこに穴)による感染根管治療

(咬むと痛い、常に重い感じがする、という症状でご来院)

根管治療例 パーフォレーション 術前レントゲン

治療前

根管治療例 パーフォレーション 治療中レントゲン

治療中

根管治療例 パーフォレーション 術後レントゲン

治療後

根管治療例 パーフォレーション 術前写真

銀歯と土台をはずすと、

根管治療例 パーフォレーション 術中

2カ所に穿孔(穴)がありました(→)。

根管治療例 パーフォレーション MTA充填後

MTAセメントで穴を塞いで根管治療をおこないました(→)。

 

根管治療専門医の治療のメリットとデメリット

根管治療専門医の治療のメリット

・保険の治療と比べて治療の成功率が高い
・治療回数が短い(平均1~2回)
・一回の治療時間が長い60~90分
・病気が治るまでのフォローアップをしっかり行なっている
・使用する器具の完全滅菌やディスポーザブルを徹底しており、無菌的な治療をおこなっている
・歯を削りすぎない
・湾曲した根管、石灰化根管、穿孔、歯根吸収など、一般歯科では対応が難しい症例も治療可能

根管治療専門医の治療のデメリット

・治療費が高い(上記のことを行うにはコストがかかります。)

治療費用

治療にかかる回数はそれぞれの歯の状態により、早い場合は1回、平均的には2回です。一回の治療時間は60~80分が目安です。料金には技術料、材料費、お薬、レントゲン代 などが全て含まれており、来院ごとに再診料などのお支払いはございません。また根管治療後2年までは経過観察は無料となります。

*詳しいスケジュールはこちらをご覧ください

*根管治療の1回治療をご希望の方はこちらをご覧ください。

費用

当院の治療費用は根管治療に関わる処置(前処置や土台)が全て含まれた一括料金となっております。

**MTAセメントの使用、簡単な破折ファイル除去、は治療費に含まれています*

初回根管治療(前処置・根管治療・土台を含む)費用

前歯  ¥130,000-
小臼歯 ¥160,000-
大臼歯 ¥190,000-
※上記の金額に消費税10%が加算されます。

再根管治療(前処置・根管治療・土台を含む)費用

前歯  ¥150,000-
小臼歯 ¥180,000-
大臼歯 ¥210,000-
※上記の金額に消費税10%が加算されます。

 

 

参考文献:

1)Kakehashi S, Stanley HR, Fitzgerald RJ. The effects of surgical exposures of dental pulps in germ-free and conventional laboratory rats. Oral Surg 1965: 20: 340– 349.

2)Nair PNR. Apical periodontitis: a dynamic encounter between root canal infection and host response. Perio- dontology 2000 1997: 13: 121–148.

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初診予約

診療時間: 平日10:00~13:00 / 14:00~18:00
土曜9:00~13:30 / 14:30~17:00

※休診日はカレンダーをご確認ください。

歯内療法専門歯科医院
リーズデンタルクリニック

東京都中央区日本橋3-8-10 島崎ビル2階
03-6262-1045

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