根管治療に関する記事を中心に、専門的ながら大切なことを治療例をまじえて、一般の方にもわかりやすく解説しています。
ありきたりな内容ではなく、欧米の論文を精読した内容をベースに信頼性のある有用な情報を発信するよう努めています。疑問に思ったことは徹底的にリサーチします。学会参加報告記や、お知らせ、プライベートのくだらないお話もごくたまに、綴っております。

歯根端切除術〜モダンテクニック〜

2017.07.26 | 根管治療, 歯根端切除術 |

 

こんにちは、李です。

しばらく根管治療系の記事を書いていなかったので、今回から数回に分けて顕微鏡を使った歯根端切除術についてお話ししていきます。

歯根端切除術は、通常の根管治療で根の中のお掃除をしても治らなかった場合に、次の一手として行う治療です。

残念ながら、一度細菌が住み着いてしまった根の中から完全に細菌をなくすことはできません。

殺菌が届かないところもありますし、殺菌が効きにくい細菌もいます。

そういった部分は主に根の先端3mmに多いと言われています。

 

顕微鏡を使った歯根端切除術は(モダンテクニックとも言われます)

根の先端をカットし、その断面を細菌の染め出しを行って観察します。

断面には治らない原因となる汚染部分が染まってきます。なので、その部分をさらに取り除いていきます。

この観察の部分が本当に大切です!!

ただ切っただけでは細菌を取り残していることも多く、治らない場合も多いのです。

 

 

歯根端切除術

切った根の断面の感染源を染めだしているところ

染めた根の断面を高倍率で観察しているところ、感染減、ヒビなどがないかをチェックします

 

 

手術したのに治らない場合

多くは再手術すると切断面がちゃんと切れてなかったり、汚染が残っています。

汚染してる部分は、止血をして、染め出しをして顕微鏡で高倍率で観察しないと、見落としてしまいます。肉眼では難しいと思います。

このことが、肉眼で行う手術と顕微鏡を使った歯根たん切除術(いわゆるモダンテクニックと言われる手術法)の成功率の差に大きく関係していると思います。

 

切断面の観察、顕微鏡手術用の小さな鏡で観察しています

 


私が手術をしていて思うことは、根管治療で治らなかった時に手術で直に根っこの表面や断面を見ると、そこに治らない原因が見えるので、とても納得します。これでは、根管治療だけで治らないはずだ、と納得でき
のです。

そして、ひどく汚染していて炎症の度合いが重症でも、大きな症状がなく日常生活が送れる人間の免疫力ってすごいな、と感心します。

また、それを切除して、汚染が残っていないか確認し、新たなお薬を詰めると、びっくりするほど治ります。

手術と聞くと、怖くて躊躇する患者様も多いのですが、

実際手術が終わると、思っていたほど大変じゃなかった、

症状がなくなり、思い切って手術を受けて良かったという方がほとんどです。

麻酔をしっかり効かせるので、術中はほとんど痛みはありませんし、腫れもピークは3日めくらいで1週間もすればほとんど気にならない程度です。

顕微鏡を使用した歯根端切除術(モダンテクニック)は、ご自身の歯を残すための最後の方法と言えます。

手術を行うことで、不快症状が改善されます。

手術を検討されている方は、肉眼で行う方法でなく、顕微鏡を使ったモダンテクニックでの手術をお勧めいたします。

 

 

週刊新潮に虫歯予防の記事を書きました

2017.06.12 | お知らせ, 虫歯予防、歯周病予防 |

 

皆様こんにちは。李です。

東京ではまだ雨は多くありませんが梅雨入りしてしまいましたね

ジメジメしたこの季節は苦手なので、早く終わってほしいものです

 

さて、今年2017年からLEE’S DENTAL CLINICは、虫歯予防、歯周病予防に対して今まで以上に力を入れて取り組んでいます。

私が一番大切だと考えていることは、虫歯や歯周病に関する正しい知識を持っていただくことです。

そのために院内での無料の虫歯予防セミナーを定期的に開催しています。

また、虫歯予防のコンセプトを世の中に広めたく、4月から5月にかけて発売されていた週刊新潮に虫歯予防に関する記事をなるべくわかりやすい言葉を用いて書きました。

 

自画自賛になってしまいますが、なかなか良い記事だと思っています

 

PDFダウンロードはこちらから → 週刊新潮虫歯予防の記事

 

 

虫歯、歯周病予防は正しい知識があるのとないのでは、取り組む意識が変わります。

虫歯にどうしてなってしまうのか?歯周病の原因は?などなど根本的な部分をしっかり理解していただきたいのです。

(歯に限らず、何事に対してもそうですが、何か目標を定めたり達成したいことがあったら、その対象に対してのリサーチをする、まずは敵の性質を知る、というのは鉄則です

 

その上で、今のご自身の歯の状態やお手入れの状態がどういう状態なのか、しっかり現状把握をしていただき問題がある(お手入れに問題があり、このままでは虫歯が進行してしまいそうなど、)場合は改善するためにどうしたらいいかなどを話し合い、その後も改善したことが維持できているかを定期的にチェックすることがとても大切です

 

LEE’S DENTAL CLINICでは今年からそういった内容の『虫歯、歯周病の予防管理プログラム』という新たなメニューもスタートしています。

一度身につけたら、歯を守るための一生モノの戦略となります。

今後の歯の治療費がなるべくかからなくなる、と考えると費用対効果が非常に高いメニューです。

 

現在のご自身のお手入れがちゃんとできているか心配だったり、虫歯のサイクルが断ち切れない方にお勧めです。

 

HPの初診メニューから詳細をご覧いただけます

 

 

 

 

 

 

 

 

学会報告その2〜ニューオーリンズ グルメ〜

2017.05.21 | Penn Endo, グルメ&ワイン, 学会報告 |

 

こんにちは。李です。

先日参加した、ニューオーリンズでの米国歯内療法学会、現地についてのグルメリポートをお届けします。

複数の方からニュオーリンズは食べ物が美味しい、もしかして全米一かも?なんていう話を聞いていましたので、事前にレストランをリサーチしたりして期待が高まっていました。

ご当地グルメを堪能するのも学会の楽しみのうちの一つであります

 

ニューオーリンズはシーフードが有名で、特にカキが最高だよ、と聞いていました。

カキ好きの私にはたまらない場所です

またニューオーリンズならではのケイジャン料理やベニエなども前情報として頭に入れて現地入りしました。

また、アメリカでは珍しく歩きながらアルコールを飲んでもOKということでした

 

ニューオーリンズでいただいたお料理と、特によかったレストランを以下にご紹介していきます。

ガンボスープが有名で必ずといっていいほど、どのレストランにもありました。

シーフードの煮込みスープみたいな感じです。お店によって美味しいレベルはまちまちでしたが、

今回訪れた中で一番良かったレストランでは全ての食事が美味しく、ここのガンボスープやロブスタービスクはとても美味でした

 

ガンボスープ

 

こちらのレストランはニューオーリンズ在住の方のおすすめ店で、現地の方たちでとても混んでいて人気店らしい雰囲気でした。

 

peche というお店です https://www.pecherestaurant.com/

 

外観も素敵な感じのシーフードレストランです。

 

シーフードアペタイザー盛り合わせ、どれもとてもおいしかったです

お店のスペシャリテのお魚一匹、 とても美味しかったのですが魚の名前は忘れてしまいまいました

お魚だけでなく、ちゃんとお肉もあります

 

さて、以上が一番良かったお店の紹介でしたが、今回の旅行中、一番美味しくて感激した一皿は別のレストランのものでした。

私たちPESCJメンバーは学会指定のホテルに宿泊することが多いです(学会経由でホテルを予約すると少し安くなるのです)、今回のホテルはヒルトンニューオーリンズリバーサイドでした。

こちらのホテルにもシーフードレストランがあり、カキのお料理が有名とのことでランチで行ってみました。

http://www.dragosrestaurant.com/

 

ここの名物の焼きカキは本当に美味しくてびっくりしました。私は生牡蠣が好きなので

こういう食べ方は初めてでした。

熱々で出てきます。パルメザンチーズがのっていて、スモークの香りがしてなんとも美味しかったです

あまりに美味しかったので最後の日にもう一度食べたくらいです。

ぜひ、ニューオーリンズに行かれることがあったら、こちらの焼き牡蠣お勧めします

 

アメリカならではの大きなロブスター

 

最後に、ニューオーリンズは全米1食べ物が美味しいか?

今回行ったお店、もちろん美味しかったですが、他の州で訪れたお店に比較してもニューオーリンズがダントツ美味しいということはなかったです。

個人的には食事は日本が一番だと思います。

年のせいか今年はアメリカ滞在中、はじめて和食が食べたくなりました。

私はアメリカ食も好きなので、長期滞在しても和食が恋しくなることは今までありませんでした。

今回はカップうどんが食べたくてたまりませんでした。

帰国してからの一週間、毎日のようにうどんやそうめんを食べていました

 

米国歯内療法学会2017 in ニューオーリンズ〜学会と町並み〜

2017.05.11 | Penn Endo, 学会報告 |

 

毎年恒例参加の米国歯内療法学会(AAE annual meeting)に参加してきました。

今年は ニューオーリンズで開催されました。

 

 

 

初めてのニューオーリンズでしたので、事前調査をしたところ食べ物がとても美味しいとのこと(特にカキが格別とのこと)、期待が高まりました。

またジャズの街であることや古い町並みなど今まで行ったアメリカの大都市と違った雰囲気を楽しめるだろうと思いとても楽しみでした

 

ニューオーリンズの中心地、フレンチクォーター。日が長く19:30くらいでこの明るさです。

 

学会はフレンチクォーターからは離れて、ミシシッピ河沿いの大きなコンベンションセンターで行われました

 

今回の学会は、会場内でいろいろなお楽しみがありました。いつもよりお金をかけている感じでした。

 

例えば展示のコーナーにポップコーンがあったり

ジャズの生バンドで演奏を楽しみながらのブランチが無料で用意されていたり

写真は撮りませんでしたが、学会会場内には卓球スペースもあり、空き時間に皆さん卓球を楽しんでいました

 

また、面白かったのがDr. Kimの3Dライブサージェリーです。

このように3Dメガネが配られ、別室で行われている歯根端切除術の顕微鏡を通した画像を生中継で見ることができます。

 

3Dメガネは初めての試みでワクワクしましたが、あえて3Dにする必要は特にないかも?という程度の立体感でした、紙製なのでメガネの安定感も悪かったです

でもいつもと違う試みでしたので会場は満員、ライブオペ自体もとても勉強になりました

 

 

夜のフレンチクォーター、金曜の夜でちょうど大きなジャズフェスティバルが開催されている時期でしたので人がすごかったです。お店だけでなく、路上でも音楽やダンスのパフォーマンスを行っていて、これぞニューオーリンズという感じの雰囲気でした。

ニューオーリンズはアメリカでは珍しく歩きながらお酒が飲める街らしく、路上で飲んでる人たちも多かったです。

ジャズライブ、パスポートを忘れてお店には入れませんでしたが、外からもこんなによく見えました

 

 

次回はニューオーリンズグルメをご紹介していきます

茶色いところは虫歯じゃないんですか?

2017.04.25 | 虫歯予防、歯周病予防 |

 

こんにちは。

今日も予防のお話になります。

当院では顕微鏡を使った精密検診を行っています。

検診後に患者様と一緒に撮影した写真を見ながら個々の歯の状況をご説明します。

その時によく聞かれること、それは

『先生、この茶色いところ(または黒いところ)は虫歯じゃないんですか?治療しなくてもいいんですか?』

です。

茶色い部分は主に、着色であったり、過去のレジン充填が劣化変色していたり、または初期の虫歯だったりします。

仮に虫歯だったとしても初期の場合は治療しなくて良い、が答えです。

なぜなら、初期の虫歯は進行を止めて再石灰化することができます。

茶色が、元の歯の色の様に白くなることはありませんが、虫歯菌の酸で溶け続けている進行性の状態から、酸性の環境を改善して溶けるプロセスをストップすることで再石灰化するとそれ以上は進行しません。

 

進行性の時は歯は柔らかく、器具でこするとどんどんほじることができます。

でも進行が止まり再石灰化すると器具でこすっても硬く、ほじれない状態になります。

 

この茶色い初期の柔らかい虫歯をほじれない状態にすること、それが虫歯が進行しないようにする予防なのです。

 

歯垢(プラーク)がこびりついている状態、細菌からの酸で歯が溶け続けます

 

再石灰の例

検診時、柔らかく器具でこするとほじれます

セルフケアレッスン後、とても熱心に予防に取り組んでくださり3ヶ月。茶色いですが完全に表面はカチカチです。こうなったら治療の必要はありません。もちろん、見た目がきになるという場合は治療は行います

 

 

 

歯が酸で溶けて虫歯になる原因は、歯のお掃除方法や砂糖摂取の習慣などです。

削って詰めたからといって、お掃除法や食習慣が改善しないと、削って詰めたところは違う素材に置き換わりますが、周りの歯はまた溶けてしまいます。

これが虫歯になることを断ち切れない原因なのです。

 

削らずに進行を止めて、その後も歯が虫歯にならないような戦略を身につけたほうが、その場しのぎで削って詰めるよりも断然良いと思いませんか?

歯のお掃除は、できているとご自分で思っていても細かいところで歯垢(プラーク)残っていることが多く、検診での動画や写真をお見せすると皆様とてもびっくり(ショック?)されます。

 

しっかりした検診と正しいお手入れ方法の習得は歯の長生きにとても大切なことなのです

 

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