根管治療に関する記事を中心に、専門的ながら大切なことを治療例をまじえて、一般の方にもわかりやすく解説しています。ありきたりな内容ではなく、欧米の論文を精読した内容をベースに信頼性のある有用な情報を発信するよう努めています。(*記事の元になっている引用文献を記載しています)

追記:多くのブログ記事の執筆当時からだいぶ時間が経過しております。最新の研究をもとにした現在の見解や治療のトレンドなどをアップデートできておりませんので、記事によっては当時の見解から変化している場合もあります。(2022.12.28)

根管治療した歯のその後の長持ちについて

こんにちは、李です。最後のブログ投稿からだいぶ時間が経ってしまいましたが、また少しづつですが記事投稿を復活していきたいと思います。

さて、本日復帰第一弾ですが『根管治療した歯のその後の長持ちについて』に関して書いていきます。

病気の治療の目的は病気を治すことであって、成功率の研究で『成功』とされるものは、治療で病気が治る確率を指していることが多いです。

もちろん病気が治ることも大切ですが、病気が治ったあとその歯がどれくらい長持ちするか?も患者さんいとってはとても気になるところですよね。

『長持ち』にも2つのタイプがあります。『病気の再発』『歯の寿命がくること(歯根破折)』続きを読む

ポスト、フェルル、根管治療歯の長持ちにはどちらが重要?

こんにちは。李です。

日本橋桜通りの桜は満開です

八重洲から八丁堀まで続くさくら通りの桜。ずっと奥まで続きます。特に昭和通りを超えてからは桜が密集していてまさに桜の天井です、ぜひクリックしてみてください

毎年楽しみなこの季節ですが、今年ははじめて花粉症の症状が出てしまいました

さて、前回、前々回と根管治療を行う時に精査するべき残存歯質の量、特にフェルルについてブログ記事を書いています。

フェルルとは?前回のブログお読みください

根管治療しても長持ちしない歯の見分け方②〜フェルルの有無〜

 

今日もその続きとして、最近出版された興味深い論文を引用し、解説します。… 続きを読む

根管治療しても長持ちしない歯の見分け方②〜フェルルの有無〜

こんにちは、李です。

前回の続きのお話をしていきます。

根尖性歯周炎(根の周りの炎症の病気)の治療で根管治療や歯根端切除術を行い、病気が治り(サクセス)、その歯がどれだけ長持ちするか(サバイブ)、正確にはわかりませんが、歯の量を目安にある程度の傾向を予測することは可能です。

例えば、歯が薄く、量が少なく、そして奥歯で噛む力が強く歯ぎしりの習癖がある場合は、そうでない場合よりも長持ちしなさそう、などと予測します。

歯の長持ちの予測のための歯の質の診査

当院の診査では、根尖の診査診断と歯髄(歯の神経)の診査診断を行いますが、それ以外にも歯の質の診査というメニューもあります。このメニューは診査のためにある程度治療を進める必要があります。クラウンや詰め物、土台を外し、虫歯がある場合は虫歯を取り除き、残った健康な部分の歯がどれくらいあるか、を見ていきます。レントゲン検査で極度に歯や根が薄そうな場合は根尖性歯周炎や歯髄炎が治ったとしてもその歯が長もちしない可能性があるため、歯を保存する、しないの意思決定のためにこのような診査が必要な場合があります。​… 続きを読む

根管治療しても長持ちしない歯の見分け方①〜複雑な要因〜

こんにちは、李です。

今日は久しぶりに歯のお話になります。

初診でいらっしゃる患者様から『歯を残せないと言われた』『治療しても歯が長持ちしないと言われた』というお話をよくお聞きします。

そういったケースでは歯にヒビが入っていたり、その疑いがある場合が多いのですが、それ以外でも治療をしても後にひび割れが起こりやすそう、被せ物が外れやすそう、という歯はあります。

治療した歯がどれくらい長持ちするか、は全体的な歯の総量、厚み、丈、などが大きく関わると報告されています。

ヒビはないけれど、歯が薄く、丈もなくほぼ歯肉に埋もれている状態

根管治療した歯の病気(根尖性歯周炎:腫れや痛みなど根の周りの炎症の症状)が治ることと、その歯がどれだけ長持ちするかは全く別の問題なので切り離して考えなくてはいけません。… 続きを読む

歯内療法専門歯科医院
リーズデンタルクリニック

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