根管治療に関する記事を中心に、専門的ながら大切なことを治療例をまじえて、一般の方にもわかりやすく解説しています。ありきたりな内容ではなく、欧米の論文を精読した内容をベースに信頼性のある有用な情報を発信するよう努めています。(*記事の元になっている引用文献を記載しています)

追記:多くのブログ記事の執筆当時からだいぶ時間が経過しております。最新の研究をもとにした現在の見解や治療のトレンドなどをアップデートできておりませんので、記事によっては当時の見解から変化している場合もあります。(2022.12.28)

歯内療法と根管治療、何が違うの?〜言葉の定義について〜

こんにちは、李です。

忙しさのあまりブログがなかなか更新できず気づいたら8月になってしまいました

激しい猛暑ですが皆様夏バテは大丈夫でしょうか?

さて、最近患者様から『先生、根管治療と歯内療法は何が違うのですか?』と聞かれました。

言葉の定義が違います。

歯内療法という言葉は広義の意味で歯の内部(根管や神経)にまつわる問題、病気に取り組む治療全体のことを差します、そして学問の名前でもあります。

『歯内療法学』が学問の名前です。英語では『Endodontics』です。

一方、

『根管治療』は歯内療法の中の一つで、具体的な治療の名前す。英語では『Root canal treatment』です。

英語でも日本語でも歯内療法、Endodonticsは歯科医療業界内で多く使われ、一般の方にはわかりやすい根管治療、root canal treatment が多く使われているように思います。

専門医の呼び方は

歯内療法専門医、Endodontistが歯科医療業界向け、

根管治療専門医、Root canal specialistが一般向け、といった感じかもしれません。

言葉のもつ意味合いは時代によって変わってきますので、また変わってくるかもしれませんね。

 

歯根端切除術、意図的再植術もそれぞれ具体的な治療の名前で歯内療法のくくりになります。(外科的歯内療法とも言われます)

生活歯髄療法も歯内療法のくくりに入ります。生活歯髄療法の中には間接覆髄や直接覆髄、断髄などの具体的な治療があります。

巷で有名なドックベストセメントを使った治療法、3-Mixを使った治療法も生活歯髄療法です。

次回は生活歯髄療法について、もう少し書いて行きます。

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