治療のスケジュールと注意点
根管治療のスケジュール、流れと治療中の注意点
初診
お悩みの歯に関する問診、必要な診査、検査を行い、歯の状態や治療についてご説明いたします。歯の神経の状態、歯の根の病気の広がりはもちろんCT画像で根管の形が複雑か、単純かなども事前に把握し治療の難易度や治りやすい歯か、治りにくい歯か、等もお伝えします。再治療歯の場合はこれまでの治療でどの程度歯が弱くなっているか(削られてしまっているか)、歯の寿命の見込みなどをお話しし、患者様の希望にあったベストな治療法を一緒にご相談します。初診日に治療はお受けしていません。診察、カウンセリング後、ご同意の上で治療の予約をまとめてお取りするシステムとなっています。
CT撮影について:当院のCTは高解像の根管治療専用モードです。歯の根の形や、厚み、根の病気の状態の詳細を把握するにはレントゲン検査だけでは不十分です。他医院での撮影データが解像度が不十分な場合、当院で別途撮影が必要になります。
根管治療
当院の根管治療には土台の処置までが含まれます。
治療にかかる回数
ほとんどの治療は1回で終了します。歯の種類や歯の状態によりますが、治療にかかる時間は1時間〜2時間程度(顎を休めるための途中休憩は可能です)です。
注:急性症状がある場合、複雑な症例、難症例では石灰化した根っこなど難しい根の形をしている場合など、歯の状況によっては2回又はそれ以上の回数がかかる場合もあります。
麻酔を使用します。治療後には、3日程度の術後疼痛があります。辛い場合は痛み止めを服用してください。
経過観察 / 治癒判定
(期間:3~12ヶ月)
根尖性歯周炎(根の周りの骨がとける炎症の病気)の治療を行った場合、治癒判定のために、治療後3~6ヶ月程度でCTで骨の再生を確認する必要があります。
注:もともとの病気が大きい場合、さらに長めの経過観察が必要な場合もあります。
根管治療成功率については→ブログ記事『根管治療の成功率』へ
*CT撮影で黒い影がなくなってもなお痛みがある場合は、非歯原性痛の疑いがあります。その場合は痛みの専門医へご紹介となります。
治癒判定となったら
非治癒判定で
症状ありの場合
非治癒判定で
症状なしの場合
当院での経過観察は
終了となります
経過観察
CT上で病気が縮んでいない場合でも腫れや痛みがない場合で日常生活の食事に支障がない場合はそのまま歯を維持するという選択肢もあります。
被せ物(クラウン治療)に関して
根管治療後、その歯に被せ物(クラウン)が必要かどうかはケースバイケースです。
個々の歯の状態によって、必要な場合、必要ない場合が決まります。
奥歯の場合は必要なことが多く、クラウンを装着することによって噛む力から歯が守られることが報告されており、歯のひび割れの防止につながると考えられています。
クラウンが必要な場合は、根管治療後速やかに装着することが推奨されています。
時期に関しては、かかりつけ医とも相談の上に決めていただくようお願い致します。
注:歯の状態や種類によっては経過観察(治癒確認)後をお勧めする場合もあります。