LEE'S ブログ

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根管治療に関する記事を中心に、専門的ながら大切なことを治療例をまじえて、一般の方にもわかりやすく解説しています。ありきたりな内容ではなく、欧米の論文を精読した内容をベースに信頼性のある有用な情報を発信するよう努めています。(*記事の元になっている引用文献を記載しています)疑問に思ったことは徹底的にリサーチします。学会参加報告記や、お知らせ、プライベートのくだらないお話もごくたまに、綴っております。

●良いクラウンとは?〜見た目が白くて綺麗なだけでは駄目なんです〜

皆様こんにちは。李です。

毎日本当にジメジメしていて体がスッキリしませんね。早く梅雨が明けて欲しいです

6月はバタバタしており、腰を据えてブログに取り組む時間がありませんでした。

お休みの日に集中して調べ物や論文を読む時間を捻出したいものです。書類系や調べもの、ブログの記事を書いたりする時間は大切です。

 

さて、前回はクラウンをはずさないで根管治療できる場合、できない場合をテーマに記事を書きました。

今日は『クラウンの適合、精密度』についてお話していきたいと思います。

クラウン(歯のかぶせもの)は、どういった基準で良い、悪い、を評価すれば良いのでしょうか?

 

患者様の視点では、見た目が白くて自然で綺麗であること、が大切なのではないかと思います。

また、違和感がない事、噛み合わせが適正である事、食べ物がつまりにくいこと、なども大切な要素ですね。

 

でも、一番大切なことは適合だと思います。適合とは歯にぴったりとあっていること。

つまり隙間や段差がないことです。

 

さて、これはどういうことでなのでしょうか?患者様はあまりピンとこないと思いますので、以下にご説明して行きますね。

 

LEE`S DENTAL CLINICでは根管治療の時だけではなく、検診やクラウンの適合チェック、セルフケアのチェックなどにもマイクロスコープを使用するようにしております。

そうすると、不適合なクラウンのマージン(辺縁部分)にはかならず歯垢(プラーク:細菌の膜のようなもの)がたっぷりついています。

歯のクリーニングをしていて歯垢(プラーク:細菌の膜のようなもの)の染め出しをおこなってみると、適合の悪いクラウンのまわりにはたっぷりとプラークがついていますし、そのせいで歯肉が炎症をおこしています。

お手入れが上手な方でも適合の悪いクラウンのところにはいつもプラークがついていて、うまくとれていないのです。

このプラークは細菌の塊のようなもので歯周病、虫歯の原因です。日々のセルフケアや歯のクリーニングで取り除いてあげないと、病気を呼び寄せます。

どんな風に、ついているか見てみましょう。

 

下の写真は保険治療の銀のクラウンの写真です。(部にプラークが停滞しています)

 

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かきだしてみると。。。

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こんなにごっそりとでてきます

DSC01860

こんな状態で、2、3年も経過したらクラウンの内部で虫歯が進行したり歯周病が進行します。

 

もう一つ症例を見てみましょう。

 この保険治療の銀のクラウン、歯ぐきが退縮して歯の根の部分が露出しています(↓部

この歯ぐきの退縮自体は問題ではなく、加齢とともに起こりやすくなります。(ここを虫歯にしないようにお手入れする事はとても重要です!!この話はまた別の機会にします)

茶色くなっているのは虫歯ではなくて、着色です。プラークもこの部分にはついていません。この患者様は歯磨きが綺麗にできていらっしゃいます。

しかし!!! 赤い↓に注目です。ここにかなり大きな段差(でっぱり)があります。

DSC01743

 

器具で探ってみると。。。。

こんなにたっぷりプラークがついています。クラウンの段差の下に住み着いていて、お手入れではうまく取れていないのです。。。

DSC01745

 

もし、このクラウンにこんな段差がなければ、適切なお手入れでプラークはつかないはずです。

 

どうでしょうか、クラウンの適合って、歯の予防にとって本当に大切だと思いませんか?

クラウンと歯の間にはかならず境目があります。異なる素材同士なので、境目があることはしょうがないことです。

ただ、この境目がぴったりとあっていることが大切です。

隙間があったり、段差があるとそこにプラーク(細菌)がくっつきやすく、歯磨きやフロスでも取りにくくなります。

細菌がくっつきやすい環境ができると、虫歯や歯周病がおこりやすくなります。

 

下の写真は当院でのセラミッククラウン治療ですが、精密に作業をすすめても、型取り材料の変形や、

ラインのとり間違えなどで、少し隙間が出来てしまう時があります。(青→部)

このようなときは、もちろんやり直しております。

 

DSC01698

 

 

下の2歯は両方ともセラミッククラウンです。このような仕上がりをめざして日々治療をしております。

DSC01429

 

 

 このような適合の良いクラウンを作製するために、どういう治療をおこなっているかをホームページの精密治療のところで詳しくのところでご紹介しています。こちらも参考になさってくださいね

クリック!!

精密治療

 

患者様向けセミナーのお知らせです(再)

こんにちは。李です。

しばらくぶりのブログ更新です

梅雨に入り湿度の高い毎日で、気持ちもだるく感じやすいですね。

そんな時は冷たいミント系のハーブティーを飲むと、スッキリしますよ!

おすすめです

 

さて、以前にもお知らせしました患者様向け根管治療のセミナーの日程が近づいてきましたので、

再度告知させていただきます。

 

7月17日(木)10:00〜(場所は東京駅近辺)

患者様向けの根管治療セミナーをおこないます。参加費用は¥1000です!!

NPO法人 ECJ(Endodontic Center of Japan) 主催によるもので、私も参加します。

 

ECJはLEE’S DENTAL CLINICでおこなわれているような、ルールに則った根管治療を日本に広めるための組織です。

患者様の根管治療への理解や知識が深まるよう、また歯科医師サイドにも正しい情報をというコンセプトのもとで活動をおこなっております。

 

自由診療の根管治療を受けてみたい、興味があるけど、歯科医院に予約をして話を聞きにいくのはちょっとまだ。。。などとためらっていらっしゃる方

ぜひこの機会に根管治療のお話を聞いてみてくださいね。

皆様も歯のお悩みの解決のためのきっかけになると思います。

セミナーと行ってもアットホームに質問などができる、公開カウンセリングのような感じです。

前から気になっていたと思っていらっしゃる方にはぜひともおススメです!

 

詳しくはECJ事務局にお問い合わせお申し込みしてください。

(または当院のメール:info@leesdentalclinic.comにもどうぞ)

 

ECJにはこちらのホームページからお問い合わせ可能です。

ECJ

 

 

お申し込み、お待ちしております

●クラウンをはずさずに根管治療できる場合、できない場合

こんにちは。李です。

久しぶりのブログ更新となってしまいました。

全国的に梅雨に突入したとのこと、毎日ジメジメが続きますが皆様体調くずしたりしないよう気をつけてくださいね。

 

さて、本日のテーマは根管治療をおこなう際には必ずクラウンをはずさないといけないかどうか、についてをテーマにしたいと思います。

患者様からのお問い合わせで『歯が痛く、根管治療が必要と言われました。でも、前歯のセラミックは4年前にやりかえたばかりなので、はずさないで治療する方法はありませんか?』というお悩みがよくあります。

金属であれ、セラミックであれ、クラウンをはずさずに根管治療(根の中の細菌をやっつける治療)する方法は奥歯ならクラウンの上から、前歯なら裏側から穴をあけて、根の中にアプローチをする方法が一般的です。(再根管治療歯で根管治療がレントゲン上適切におこなわれている場合には、根管治療自体をおこなわずに、歯根端切除術をおこなうケースもありますが、これに関しても今回の考えがあてはまります)

 

こんな感じです。

fromswartz

RS. Schwartz et al. Adhesive Dentistry and Endodontics: Materials, Clinical Strategies and Procedures for Restoration of Access Cavities: A Review (2005)より

 

ただし、どんな歯でもクラウンをはずさずに根管治療できるわけではありません。

では、どういうところで見分けていくのでしょうか?

レントゲンでわかるのか?それとも、目で見ただけでわかるのか?

 

以下に順をおってご説明していきますね。

まず前提として理解しなければいけないのは、

『根っこの病気ができてしまっている歯は根の中に細菌が蔓延している』のです。

 

ではその細菌はどこからきたのか?

以下の3つが考えられます。

 

①そもそも歯に虫歯が残っている場合

②クラウンや詰め物に隙間があり、そこからお口の中の細菌、や細菌の栄養源が根の中に入る場合。

(歯に深いひびがある場合もそこから細菌がはいります)

③以前の治療がラバーダムを使用した無菌的治療でない場合は、治療行為自体で根の中に細菌が入ります。

無菌的な治療について、より詳しい情報はこちらへ)

ECJ

 

 

細菌をやっつける根管治療ですが、

根の中の細菌を殺菌しても、歯の内部(クラウンをはずしたなかに)に虫歯があれば、ばい菌の巣をのこしているようなものです

この虫歯はレントゲンでわかる場合、目で見て(肉眼ではなく、下の写真のように顕微鏡下でも)わかる場合、またわからない場合があります。

レントゲンでも目でも虫歯が確認されなかった場合は、クラウンを壊さずに根管治療をおこなうひとつの目安となりますが、100%確実とは言えず、もしかすると隠れた場所にある虫歯(細菌の巣)を見落としている可能性があるのです。その場合根の病気の再発のリスクが高くなります。

 

一番確実なのは虫歯の取り残しがないか、目で確認することです。

また、虫歯がなくてもクラウンに隙間があれば、お口の中の細菌や栄養源が根の中に流入してしまい、よくないです。

以下に症例をひとつ見て行きましょう。

 

下の前歯、根管治療が必要な歯なのですがセラミックのクラウンがはいっています。

この状態で虫歯があるかどうか、わかりません。

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 レントゲン写真から、根っこの病気ができていること、根の治療も適切でないこと、

そしてクラウンと歯の境目のつなぎ目が綺麗でないことがわかります(赤→

隙間がありそうだな、虫歯かもしれないな、ここから細菌がつねに流入していそうだな、と予測します。そしてクラウンもやりかえないと細菌の通り道をふさぐことができないと考えます。

badcrown6

 

患者様状況をご説明し、クラウンをはずすと、こんなに虫歯になっていました。 

badcrown5 

 

上の症例はレントゲンからあきらかに隙間、虫歯がありそうだなということがわかりましたが、つぎに、見た目で判断する場合はどういうところを見て行くのか?を症例とともに見て行きましょう。

 

下の写真ではクラウンと歯の境目に虫歯がみえます(赤→)くぼみになってしまっていて、歯ブラシが当たりにくく、プラーク(歯垢)も蓄積しています。ばい菌のせいで歯肉も炎症をおこし赤くなっています(紫→

 badcrown2

 

下の写真もセラミッククラウン下の虫歯と細菌による歯肉炎がおこっています。

 badcrown1

 

 

顕微鏡で拡大し、チェックし隙間を発見します(赤→

badcrown3

 

 

このように、クラウンをはずさないで根管治療ができるかどうかの判断は、レントゲンの検査と顕微鏡で拡大し、歯とクラウンの境目チェックして隙間虫歯がないかどうかをみていくのです。

これらをクリアしても100%大丈夫とは言えません。

一番確実なのは、はずしてすべて目で見て確認することなのです

 

 

 

患者様向けセミナーのお知らせです。

こんにちは。李です。

 

今日はお知らせがあります。

 

7月17日(木)10:00〜(場所は東京駅近辺)

患者様向けの根管治療セミナーをおこないます。参加費用は¥1000です!!

NPO法人 ECJ(Endodontic Center of Japan) 主催によるもので、私も参加します。

 

ECJはLEE’S DENTAL CLINICでおこなわれているような、ルールに則った根管治療を日本に広めるための組織です。

患者様の根管治療への理解や知識が深まるよう、また歯科医師サイドにも正しい情報をというコンセプトのもとで活動をおこなっております。

 

自由診療の根管治療を受けてみたい、興味があるけど、歯科医院に予約をして話を聞きにいくのはちょっとまだ。。。などとためらっていらっしゃる方

ぜひこの機会に根管治療のお話を聞いてみてくださいね。

皆様も歯のお悩みの解決のためのきっかけになると思います。

セミナーと行ってもアットホームに質問などができる、公開カウンセリングのような感じです。

前から気になっていたと思っていらっしゃる方にはぜひともおススメです!

 

詳しくはECJ事務局にお問い合わせお申し込みしてください。

(または当院のメール:info@leesdentalclinic.comにもどうぞ)

 

ECJにはこちらのホームページからお問い合わせ可能です。

ECJ

 

 

お申し込み、お待ちしております

AAE(米国歯内療法学会)2014報告③/成功率と論文の信頼性

こんにちは。李です。

学会報告も3回目となり、今日が最後です

今回の学会では朝8時から夕方5時までの間に、一時間半のレクチャーがお昼を挟んで計4つです。

たくさんのレクチャーの中で何を聞きにいくかは迷いどころですが、自分の好みがでてきます。

私と山本先生は大御所以外は全部別々、そのおかげで聞けなかったレクチャーがどんなだったたか、聞く事ができました

 

さて、本日はまず、PESCJのボスのボスとなるDr. Kimのレクチャーについてです。

Dr. Kimのレクチャーはいつも大盛況です。

とてもお話がうまくて聞いていておもしろく引き込まれます。毎度のエンターテイナーぶりです。

今回Kim先生はレクチャーを3回くらいされており、どれも大人気でした。

Kim先生のレクチャーはMicrosurgery(歯内療法外科)のお話がメインですが、印象に残ったことは根管治療の成功率とインプラントの成功率の違いの話です。

今回の学会では根管治療の予後に関するレクチャーが多くあり、Dr. Kim以外の先生方も皆このことについて触れていました。

 

根管治療の成功率とインプラントの成功率を比べることは、リンゴとオレンジをくらべるようなものだ、などと良く言われます。

なぜなら、

根管治療の成功率の基準はいくつかスタンダードなものがありますが、(欧米(日本以外?)では治療の成功の判定をその基準を用いておこなっています)インプラントの成功基準が非常に曖昧でバラバラだということからです。 

インプラントの場合は何をもって成功とするか?が判定が難しいのです。

 

インプラントが、抜けてなく骨に埋まってるだけで、成功でしょうか?

そのインプラントの上のクラウンの形が大きくて常に違和感があったり、スキマが大きくものがいつもつまったり、噛みにくい、歯肉が腫れる、付け根が露出して見た目が悪い、などの問題があった場合、患者様が満足していない場合、それでも、抜けてなければ成功と言えるのでしょうか?

インプラントの成功率では、こういったことを評価するのが難しいのと、研究デザインも異なることから、比較が難しいといわれています。

単に、存在しているだけなら成功率といわず、生存率といいます。

何をもって成功というのか?

サクセス?サバイバル?function?healing?

これによって成功率の数字が大きく変わってきます。

そこのところが、インプラントと根管治療の比較で難しいのです。

根管治療の予後の調査の論文はほぼ成功率で評価しておりますが、インプラントの成功率の論文はバラバラでスタンダード化されていないので、比較が難しいということです。

 

何をもって成功というのか?これがとても重要なのです。

 

学会会場内の雰囲気。 (有名なTronto studyのDr. Shimon Friedmanの予後のレクチャーの様子)

IMG_0116

 

 

成功率の研究に関してもう一つ、いつも語られるのが論文の信頼性です。

予後のレクチャーでは、Level of evidence というスライドが必ずだされます。

 

このピラミッドのスライドです (上から下にいくにつれて信頼性が低くなります)。

level evidence

(http://www.cebma.org/frequently-asked-questions/what-are-the-levels-of-evidence/より)

 

ごく簡単にご説明すると、一番上が(一番信頼性の高い研究は)

●Randamized Controll Trial(薬の治験などがこれにあたります)

●コホートstudy, case report(症例報告)などは下に位置していて信頼性が落ちます。

●expert opinion(専門家の意見)が一番信頼性が低いのです。

(テレビなどで専門家が良く発言していますが、このlevel of evidenceに照らし合わせると一番信頼性が低いということを忘れてはいけません

 

このように、読んでいる論文の実験方法がどれにあたるかで、信頼性が高い、低いが見分けられます。

Evidenceを求めるときにはこういった、視点でみていかないといけないのですね!

 

最後にもう一つ印象に残ったレクチャー、Dr. Zender の歯髄の診断のお話について触れておきます。

 

新しい歯髄診査と根尖の診査の方法を紹介していて、どちらもチェアサイドでできるものです。従来とは全く違うアプローチの歯髄診査方法で、これも今までに聞いた事がない新しいものでとても驚きました。

まだ実用化は先になりそうですが、今後が楽しみです

 

毎度のことですが、学会中はずーっと外食&毎晩お酒となってしまいます。

なので、なるべく朝は早起きしてジムや外でジョギングなど運動を心がけました。

そのおかげでなんとか、太らずにすんだかも?です。

 

学会会場から、外の風景です。

IMG_0110

 

 

毎年恒例になりつつある学会報告、楽しんでいただけたでしょうか?

また来年のシアトルでのAAE annual meetingもご報告できるといいな、と思います

日本からも、もっともっとevidenceの高い世界基準の知識や治療に興味をもって学会参加される先生方が増えることを願い、このブログがそういったきっかけとなれば、なお嬉しいです

 

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