根管治療に関する記事を中心に、専門的ながら大切なことを治療例をまじえて、一般の方にもわかりやすく解説しています。
ありきたりな内容ではなく、欧米の論文を精読した内容をベースに信頼性のある有用な情報を発信するよう努めています。疑問に思ったことは徹底的にリサーチします。学会参加報告記や、お知らせ、プライベートのくだらないお話もごくたまに、綴っております。

●根管治療、ラバーダムの重要性 PART2

2012.11.08 | 根管治療 ラバーダムの意義 |

みなさまこんにちは!
最近ジョギングをはじめた李です(まだ2回です)。
腰、肩、首を痛めてからは、健康に対する意識がぐっと高まりました。
いつまでも元気で溌溂と仕事ができるように、体のメンテナンス頑張ろうと思います
さて、前回は急遽初めての鍼治療報告になりましたが、今日は根管治療で最も重要な処置のひとつ、ラバーダム装着の重要性PART2です。

前回は根尖性歯周炎の原因が細菌である、ということをメインにお話しました。
そして、ラバーダム装着の目的として、唾液さえ入らなければ良い、ということではないということで締めくくりました。
もちろん、唾液の中にも細菌はたくさん存在するので唾液が入らないようにすることも非常に大切です。でも、それ以外にもラバーダムを装着するメリットはたくさんあるのです。

下の写真をご覧ください。この歯は過去に神経近いところまでの重度の虫歯でインレー治療がおこなわれましたが、凍みる症状が1年以上おさまらず、最近痛みが増大してきたため、当院を受診され歯の診査をおこない、不可逆性歯髄炎と診断し、抜髄治療を行うことになりました。

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治療を行う前にプラーク(歯垢、細菌)を染め出してみたところ、こんなに染まってきます。歯の周りには通常これだけ細菌がこびりついているのです。細菌を根管内に入れたくないのに、歯自体に細菌がこんなにこびりついています。
こんな状態で根管治療をおこなったら、細菌が侵入しやすいと思いませんか??

ラバーダムを装着することで、高濃度の消毒剤で歯のまわりをしっかり消毒できます。
このような感じです。
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2種類の消毒剤を使用して、歯だけでなく周りのゴムの部分も消毒します。
歯の周りもペースト状の材料で、すきまを埋めています。こうすることで高濃度の薬剤が滲みだすことも防いでいます。歯の消毒剤だけでなく、根管治療で使用する洗浄液も効果の高い濃度のものを使用できますし、器具がお口の中に
誤って落下するのも防ぎます。
感染防止の面でも、安全面でもラバーダム装着は大活躍なのです

この本当に大切なラバーダム装着は、保険では0円なのです
材料費も、手間もかかることなのに0円とは
保険治療をおこなう歯科医の先生は、赤字になってしまう処置をボランティアでおこなうことになるのです。日本の保険診療のシステムは本当におかしいです

ラバーダム装着の重要性、ご理解いただけましたでしょうか?
細菌を排除するのに、唾液だけブロックするのでは不十分なのです。それ以外に高濃度の薬剤で歯の周りの消毒が必須です

はじめての鍼灸治療

2012.11.01 | プライベート |

皆様こんにちは
11月になりましたね。今年もあと2ヶ月ですか、早いですね〜。

今日は、前回のラバーダムの重要性の続きでなくはじめて受けた鍼灸治療についてお話したいと思います。
ラバーのお話はまた次回

最近腰を痛めたり、慢性的な肩こりに悩まされていましたが、一昨日の夜から突然痛みがひどくなり、首を動かせない、痛くて寝返りができない、なんていう悲惨なことになってしまいました。
日常生活にも仕事にも影響がでます。
仕事は痛み止めを服用しなんとかできましたが、こんな状態ではどうにもならず治療はどこにいこうか?といろいろ調べたのですが、結局整体がいいのか、整骨院がいいのか、整形外科がいいのか、鍼治療がいいのか、全くわかりませんでした
整形外科のホームページの治療法を見ると、肩こりでは投薬か牽引、ストレッチと書いてあります。
ストレッチなら毎晩行っていますし、即効性はなさそう、おまけにとても待ち時間がながそうで、整形外科は避けたいな、と思っていました。
鍼治療はすごく効果がある、という話と、体に合わないと悲惨なことになるという話も聞いていましたので、悲惨になったら困ると思っていました。
でも本当に辛かったので、今回は即効性を求めて鍼治療を選択しました。
最近仲良くしていただいているO先生が、肩がいたくて動かせなかった時に鍼治療をうけて一発で治った!というお話を聞いていたので、そちらの鍼治療を受けてみようと思ったのです。

ありがたいことに、紹介していただいた鍼治療は夜遅い時間でも予約が可能だったので早速昨夜行ってきました。
私は注射嫌いで極度の痛がりなので、本当にドキドキしましたが今回は注射の痛みより肩、首の方が辛いので我慢です
鍼は、さす時にチクッとして、そのあとズシン、と重い感じがしました。
チクッと、ズシンの度合いも打つところによって違いました。
ほとんど痛くないところと、痛いところがあります。
やはり痛いとことに打つと、ああ、そこだ!っていう病巣というか、凝りの中心部みたいなのが感じられました。
お灸もしていただき、これもはじめての経験でした。
先生は首の可動範囲などを何度も確認しながら、鍼を打って、抜いてと施術してくださいました。
不思議なことに、どんどん可動範囲が大きくなり、痛みがへっていきます。
びっくりです!本当に不思議です
施術前の辛さが10だとすると、施術後は3になっている感じで、帰り道の足取りも軽くなりました。
家に帰ると、前日からの痛みの疲れがどっとでたのか、あっというまにぐっすり眠ることができました。
おかげで今日は朝から、お掃除洗濯もできましたし、このようにブログを書くこともできています。

鍼灸治療、合わない方もいらっしゃるということですが私にとってはかなり良かったです。
これから寒くなり冷えやすくなるので、皆様も急な肩こり、腰痛にはご注意を!!
お風呂とストレッチが予防には良いそうですよ

●根管治療、ラバーダム装着はどうして必須なのでしょうか?PART1

2012.10.20 | 根管治療 ラバーダムの意義 |

皆様こんにちは!
今日は久しぶりにすっきり快晴、さわやかで気持ちのよい土曜日ですね
夏からずっと朝型生活にしていますが、この時期の朝の空気は最高ですので少し早起きをしてウォーキングなんか、おススメですよほんっとーに気持ちいいです

さて、今日は根管治療で欠かせない基本中の基本の処置であるラバーダム装着について、お話していこうと思います。
振り返ってみると、ラバーダムについてちゃんとブログで紹介したことはなかったな〜と思います。
これを機会に皆様にラバーダム装着の意義を知っていただきたいです。

このブログで何度も何度も書いていますが、根管治療の目的は細菌の除去です。
感染根管では細菌をできるかぎり除去すること、抜髄では、根管内に細菌が入らないようにすることです。
なぜなら、根尖性歯周炎(皆様がお悩みの根っこの病気)の原因が細菌だからです。つまり、細菌さえいなければ根尖性歯周炎は起こらないのです。
この、根尖性歯周炎の原因が細菌であることを実験して証明したとても重要な論文があります。
Kakehashi S (1965)『The effects of surgical exposures of dental pulps ingerm-free and conventional laboratory rats.』

この論文では、無菌のマウスと、普通のマウスの歯を削り、露髄させて(神経に穴をあける)その後の経過を42日まで観察しています。
そして42日後、普通のマウス群は全ての歯の神経が死んでしまい根尖性歯周炎がみられたのに対し無菌のマウス群は神経の治癒がみられ、健康な状態のままだったいう結果です。
このことから、細菌がいなければ根尖性歯周炎が起こらないということが証明されました。

イラストがあった方がわかりやすいかな?と思い自分で作ったスライドがこちらです。
kakehashi_convert_20121020112045.jpg

1965年の時点でこのような論文が世にでているのに、日本でラバーダムが普及していないのが不思議でなりません。

さて、このように根管治療は細菌との戦いです。
しかしながら口腔内は細菌がたくさんいます。
唾液の中にも細菌はたくさん存在します。
そんなお口の中で、細菌と戦う根管治療をおこなうためにラバーダムが活躍しますが、
歯科医でもよく勘違いしている方がいらっしゃるのですがラバーダム装着は、唾液を入らないようにするためだ、と思っている方がいるようです。
そんな方は、『唾液さえ入らないように工夫すれば、ラバーダムはしなくていい』とおっしゃいます。
もちろん、唾液には細菌がたくさん存在するのでこれは間違っていないのですが、ラバーダム装着の効能は唾液の排除だけではありません。

ではそれ以外のラバーダム装着の意義は何でしょうか?PART2に続きま〜す

●根管治療、診査診断の重要性

2012.10.16 | 根管治療の診査 |

こんにちは李です。
数日前にひどい腰痛を経験しました。
急に腰が痛くなって、どんどん痛くなって動くのがつらいとくに横になていてベッドがから起きる時が一番つらいのです。
首の寝違えもかなり辛いですが、腰の痛みってこんなに辛いのですね。。日常生活に支障があるので本当につらかったです
IKEAの家具を組み立てた次の日に腰痛になったので、ふだんとらない姿勢で作業をしたせいだと思いますが、年を感じてしまいました

さてさて、LEE’S DENTAL CLINICでは患者様からメールのお問い合わせ、お電話のお問い合わせを良くいただきます。
お電話のお問い合わせで多いのが、
『今通っている保険の病院で、根管治療しているがよくならず、穴があいてるか、ひびがあるもしれないと言われました。そんな歯でも、根管治療でなおせますか?』という内容が多いです。

ご自分の歯にひびや穴がある、などと言われ、なかなか良くならないととてもご不安になってしまうと思います。
また、お忙しい方は病院に電話をかけて予約をとって診てもらう、のこの一連の流れが面倒だったりしますよね。さらには、時間がとれないなか、わざわざ病院に行ったのに思うような成果がなかったりすることもあります。そんな時は『ああっ、もう』などと、キリキリしてしまいます。
そのお気持ちもよ〜くわかります(私もそんなタイプの人間ですので)。

でも!!どうか、電話だけですませないでください!
実際に歯の状態の診査をしてみないと、正確な歯の状況が把握できず診断がくだせません。
ひびや、穴、といっても、その場所や大きさによって治療可能、不可能も変わってきます。
また、保険の医院と根管治療専門医がおこなう診査とでは内容や種類がちがう場合もありますし、診断基準もちがいます。
抜歯、非抜歯の基準にいたっては、専門分野(その先生が得意としている分野)でだいぶ変わってくるのです!

ですので、保険の医院の先生がおっしゃられた状況を電話口でお聞きするだけでは正確なことが何一つも言えないのです。
むしろ、その状況を聞いただけで、大丈夫ですよ、残せますよ、という方がよっぽどうさん臭いと思います

歯を治療するために診査、診断は非常に重要なステップです。
個々の歯によって状態はさまざまです。治療が可能でも予後に不安が残る場合や治療にリスクを伴う場合、そういったこともお話しないといけません。その上で、治療する、しないは患者様に決めていただきたいのです。

スケジュールを調整するのは大変だと思いますし、結果的には残せない場合もありますが、大切な歯のことですし、治療費用もそれなりにかかってきます。
お時間がゆるすなら、このような診査診断カウンセリングで数件の歯科医院を受診し、『歯を残せる、残せない』の根拠を聞き、一番納得のできる歯科医院を選択するのがベストかと思います。

大切なご自分の歯、なくなってしまったらもう取り返しはつきません
後悔のないよう、納得のいく方法を選択してください

●根管治療 お悩み相談フォーラム「Tooth Saver」誕生!!

2012.10.09 | 根管治療, お知らせ |

こんにちは。李です。
やっと涼しく秋らしくなってきましたね。年々秋が短くなっているようで残念です。

今日はまずお知らせがあります。
このブログにたどり着いてくださっている方々は、根管治療について調べている、困っている、興味がある、という方が多いと思います。ご自分でインターネットで調べていらっしゃるということは、かかりつけの歯科医院で得られる情報以上のことを求めていらっしゃるのだと思うのですが、じゃあどこで聞けばいいのだろう?
と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
知らない歯科医院に電話で問い合わせるのも気がひけると思いますしね。

そんな方におすすめしたいのですが、
私が所属するPenn Endo Study Club in JapanのHPに「Tooth Saver」という名前の患者様のお悩み相談のコーナーができました。

http://www.toothsaver.org/

根管治療に関する悩み、困っていること、不安、ちょっとした疑問などを投稿していただくと、私たちの指導医であり根管治療専門医としてご活躍中のスペシャリストの先生方、Penn Endo Study Club in Japanのインストラクターや認定医の先生方が回答者として、患者様のお悩みにお答えいたします。どうぞお気軽にご相談くださいね
もちろん私も回答者になっておりますので、よろしくお願いいたします

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