●根管治療の初診でおこなう歯の検査とは?

2014.08.09 | 根管治療, 根管治療の診査 |

 こんにちは。李です。

毎日本当に暑いです。クリニックは日当りが良いせいでクーラーの効きが悪くブラインドを閉めて診療をしています

それでも効きが悪く暑くて患者様にはご迷惑をおかけしており、最近冷たい麦茶のサービスを始めましたのでそちらは喜んでいただけているようです

 

さて、今日は当院でおこなっている根管治療の初診でおこなう診査の内容についてご説明いたします。通常以下6項目の検査をおこないます。

 

①問診、②視診、③神経の検査、④根尖周囲組織の検査、⑤歯周ポケット検査、⑥レントゲン検査です。

 

これらの検査結果から、診断名(病名)がつきます。そしてその診断のもと、適切な治療がおこなわれるのです。

根管治療が必要な場合の歯の診断名は歯髄炎か根尖性歯周炎です。

歯の痛みが主訴でも診査結果からこの診断名がつかない場合には、治療はおこないません。

憶測で治療をすることはできないからです。

歯が痛いと思って来院されても検査結果で歯が正常な場合もよくあります。

関連痛非歯原性痛というものから歯が痛く感じる場合もあるのです。

こういったことがわからずに誤診で必要のない歯の治療をおこなわないように細心の注意を払っています。

以下それぞれについて詳しくご説明いたします。

 

①問診

一番大切なのが問診です。患者様の主訴、それまでの治療経過、痛みの経緯はとても重要な情報になります。

主訴が歯の痛みの場合、その痛みと以下におこなう検査結果に関連性があるかどうか、を見極めることは誤診を回避する重要ポイントになります。

  

②視診

患者様の主訴はおもに痛みであることが多いですが、痛みを訴える歯を実際目で確認します。

目で診査をした時に歯に虫歯がある、欠けている、歯肉が腫れている、詰め物がしてある、などなど歯の状態を見てきます。

 

 視診の一例。抜髄治療を他院で受けていますが良くならないというお悩みで来院された患者様。

赤→のところに虫歯が残っていそうだな、というのが確認できます。

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視診の一例。歯肉にぷっくりとおできのようなものが出来ています。

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③神経の検査

この検査は歯の表面に冷たい刺激や熱い刺激、電気刺激をあてて神経の反応をみる検査です。

正常な神経も反応しますので、主訴の歯の反応と正常の歯の反応とを比べていきます。

神経の炎症が強い場合は正常よりも強く反応したり、痛みが長引いたりしますし、逆に神経が死んでしまっていたりする場合は反応しません。

この検査では、正常神経でも反応しない場合もあります。この検査だけで神経の状態を100%正確に判断する事はできませんが目安にはなるのでとても大切な診査です。

レントゲンやその他の診査と合わせて総合的に診断して行くのです。

リーズデンタルクリニックでは、虫歯の治療の時もかならず神経の検査をおこない神経の反応を確認してから治療をおこなっていきます。

*この検査はすでに神経がない再治療の歯ではおこないません。

 

④根尖周囲組織の検査

根尖周囲組織とは、歯の根の周りの組織のことです。歯根膜とよばれる歯の根の周りをとりまく組織、歯肉や骨のことです。

この診査も健康な歯の反応と比較して度合いを見ていきます。

触診は歯の根のあたりの歯肉をおした反応をみます、打診は歯をトントン叩き、正常な歯との反応の違いをみます。

必要に応じて固いもの咬んでもらい痛いかどうかの検査もおこないます。

すべて正常な歯の反応と比較し、明らかに反応が強い場合は根のまわりに炎症があると判断します。

 

⑤歯周ポケット検査

歯の周りの歯周ポケットの深さをはかることも重要な診査です。

歯周病を併発しているかどうか、ひびの疑いがあるかどうかをみていきます。

初診の時点で歯にでっぱったクラウンが入っていたりする場合は正確に測れない事も多く、治療でクラウンをはずした時に再度麻酔をして入念に確認します。

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歯周ポケットが深いからといって必ずひびがあるとはかぎりませんし、ポケットが浅くても根管治療の際に根管の中のひび染めをしてひびが見つかる事もあります。

以前のブログでも書いておりますが、ひびの確定診断は目で確認することです。見えないところにひびがある場合は抜いてはじめてひびがあることがわかった、などというケースもあります。ひびの診査での検出は難しい場合があります。

 

⑥レントゲン検査

レントゲン検査では多くの情報が得られます。虫歯があるかどうか、虫歯の大きさ(神経までの距離)、根の病気(レントゲンでうつる黒い陰)があるあか、その大きさ、根っこの形(これを見るためには角度を変えた偏心投影での撮影が必要です)再治療の歯なら過去の治療の状態、穿孔している部分があるかないか、歯の厚みや量、などを見ていきます。

 *患者様で他の医院で撮影したレントゲンを持って来てくださる方がいらっしゃいますが、写真の位置づけが浅く、根の先端がしっかり写ってないことがほとんどです。そういったレントゲンからは正確な情報が得られませんのでこちらで撮影をしなおします。

 

正面から撮っているレントゲン(左)と偏心投影のレントゲン(右)を撮影する事で

根の形を立体的にイメージできます。

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下のレントゲンからは根の病気の有無と大きさ(青→)、過去の治療で根管は太く拡大され、根管充填剤がとびでてしまっている(赤→)、歯の頭の部分()は歯の質が非常に少なく薄い、ということがわかります。

 

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以上①〜⑥の診査をおこない(再治療歯は①②④〜⑥)、結果から診断をします。

この時点で診断ができない状態の歯もあります。そういった場合は『wait and see』です。

病気の状態が移行期の場合は検査の反応がわかりにくい場合もあります。その場合はもう少し待って再度検査をおこないます。時間がたつと、検査で明らかな病的所見が見られる事もよくあります。

 

以上が当院でおこなっている根管治療の初診の内容です。

診査結果と診断名のご説明の用紙もお渡ししております。