●根管治療での、歯のレントゲン検査の正確性

2012.02.08 | 根管治療でのレントゲン検査 |

みなさま こんにちわ!
最近ブログにかける時間を捻出できず、遅れ気味になってしまってます
今週末は大阪で、専門医試験と、口頭試問、実技のテストがあります。
大丈夫かひやひやします。量が多いので、正確に覚えきれません!

そんな中で、ちょっとでも頭に入れようと今日もブログを入力しながら復習です

レントゲンの検査についてのお話です。
根管治療ではレントゲンの検査は必須ですが、レントゲンは立体のものが平面に写ってしまいます。
とくに奥歯の根は複数あるので、重なってしまうと2根が1根に見えたりします。
これでは正確な根の形態を把握できません。
なるべく正確に歯根の形態を診査するためには歯の正面からを1枚、斜めからのものを1枚と最低2枚は必要、といういか必須です。
もしも、1枚のレントゲンで、本当は2根管あるのに、重なって1根管しか写らなかった場合、見落としや診断ミスをしてしまう可能性があります。情報は多ければ多い程良いのです

ではここで、正面からのものと、斜めからのもので、どれほど根の形が変わるのかを、実際のレントゲン写真2枚でみてみましょう

まずは正面のレントゲン写真右側の根管治療された歯にご注目を(7番)

そしてこちらが斜めからのレントゲン写真です上の写真と形が変わっていますよね?

このように、根管治療に入る前の段階で、その歯についてのより多くの情報を得るために、最低限、二方向からのレントゲン検査は重要なのです。

次に下の奥歯のレントゲン写真を見てみましょう

左から二番目の歯にご注目くださいこのレントゲン写真では、根管治療には不備がありますが、根尖病巣(黒い影)は見当たりません。
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角度を変えたレントゲン写真を見てみると黒い影がはっきりと写っていますよね

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このようなケースの場合、上の1枚の写真だけだと確実に病気を見落とします
特に下顎の奥歯の部分は表面の皮質骨が緻密で分厚いため、骨が白く写るレントゲン写真では、骨の中にできた病巣をマスキングしてしまいます。

Bender IBは1982年の論文『 Factors influencing the radiographic appearance of bony lesions』でレントゲンに病変が写るための骨の欠損の割合を実験しています。
Benderはレントゲンで病変が写らないことの原因は骨密度とレントゲンの角度であると述べています。

欧米での根管治療専門医にとっては、二方向のレントゲン検査は常識で必ずおこなうプロトコールの一つです。
日本でも、根管治療を専門的に学んでいる歯科医はこのようなことも考えて診査診断から臨みます。

最近はラバーダムを使っていて、マイクロスコープを使っていていて、自由診療で根管治療をおこなっている、だけでちゃんとした専門的な治療が受けられると思っている方が多くいらっしゃると思います。
でもそれだけでは専門医とはいえません

こういった知識のバックグラウンドがあってこその専門医です。知識をつけるためには欧米の数多くの論文を読み学ぶ事です。(ぶっちゃけ、とても大切で必ず必要なものですがマイクロスコープは買えばいいですし、ラバーダムも特別な技術を要するものではありません。)

ということで、今夜も私は勉強いたします