●根管治療、レントゲン検査でのポイント②黒い陰と、歯のひび、穴について

2013.05.21 | 根管治療でのレントゲン検査, 根管治療と歯のひび |

こんにちは!!李です。
最近暑いですねちょうどよい心地よい季節が終わり、恐怖の夏がやってくると思うと…
真夏は夜も暑いので、屋外でジョギングは無理かもしれません。冬以上に厳しそうです
しょうがないので、ジムに入る事を検討中です。

さて、前回に引き続き、『レントゲン撮影で何をみているか?』というテーマを今回もお話していきます。
前回は、歯の厚みについてお話しました。今回は患者様でもご存知の方が多い思われる、レントゲンでうつる黒い陰についてです。歯医者さんに検診等で行きレントゲンを撮ると、黒い陰が写っています、などと、説明をうけたことがある方も多いのではないでしょうか?
とくに、根管治療でお悩みの場合には、根の先に黒い陰があるかないか(根尖病変)?は重要なポイントになります。
ただ、根の先の黒い陰ばかりに、注目していては、いけません。
根尖病変の黒い陰は、とても目立ちますのでだいたい誰がみても一目瞭然です。
たとえばこちらのレントゲン写真をみてください。患者様は、歯肉が腫れている、というお悩みをお持ちです。
→(赤い矢印)の部分が根の病気(根尖病変)の黒い陰です。このレントゲン写真、これ以外にも黒い陰がありますよね(青丸○)に注目してください。

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このレントゲンだけを見ると、①歯の厚みはそこまで薄くなっていない、②根の先に黒い陰がある、そして③歯のまたの部分にも黒い陰がある、という風に見て行きます。歯のまたの部分の黒い陰は歯周病の疑いもありますし、歯が割れている、ひびが入っている、穴があいている可能性もありえます。
このレントゲンだけでは正確に判断出来ません。レントゲンと、歯肉が腫れているという症状だけをきくと、根尖病変で腫れているのか、歯周病で腫れているのか、歯が割れて腫れているのか、わからないのです。
さらなる情報として、局所的に深い歯周ポケットがあると、ひびの可能性が高くなり、広くて深い歯周ポケットだと、歯周病の可能性が高くなります。それとは別に根尖性歯周炎もあるので、こういった歯には複数に問題点があることになります。こういった場合は、患者様のお悩みの腫れている原因をきちんと特定しないと、適切な治療法を選択出来ません。
このように、レントゲンでなんでもわかる、というわけではないことがわかっていただけると思います。

では、どうするか?
実際に、クラウン、コアをはずしてみます。
クラウン、コアをはずして歯の状態を再度診査します。
ここでもわからない場合は、1回目の根管治療をおこない、マイクロスコープで根の中をチェックします。
そうしてはじめてひびがみつかる場合もあります。
歯の検査で原因がわからない場合は、治療を段階的にすすめ、途中で原因がわかることも多いのです。

下の写真は上のレントゲンのクラウン、コアをはずしたものです。染め出すと、くっきりとひびのラインが!!

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そこの部分は歯周ポケットも局所的に深いです。(麻酔をしないと痛くてはかれない場合があり、これも見落としやすいポイントですし、クラウンが入っていると正確に測れない場合もあります)
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このようなひびが入っている歯は、残す事ができませんので、治療法は抜歯となります。
抜歯を行わない限り、いくら根管治療をおこなっても、ひびからの最近をブロックすることはできませんので、お悩みの歯ぐきの腫れはなおりません。
患者さまのお悩みをお聞ききし、検査をし、検査結果から考えられる疑いが複数ある場合は、それらを検証してから治療を行なうことが大切なのです

以下、もうひとつのケースをご紹介します。
患者さまのお悩みは、疲れたときの違和感、咬んだときの違和感です。他の歯科医院で根管治療に問題があるのでは、と指摘されたそうです。

レントゲン写真です。根管治療にも問題がありそうですが、(青い矢印)の部分には黒い陰があります。歯のまたの部分の歯の質も非常に薄いです。
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クラウン、コアをはずしたところです。分かりにくいのですが、部分に穴があいております。
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このようにレントゲンでうつる黒い陰には、根尖病変以外に注目するべきところがいろいろあります。
そして、レントゲンだけで得られる情報では、その歯が抱える問題を100%明らかにすることはできません。
レントゲンである程度の予測をたてて、最終的には、はずして目で確認しなければならないことも多いのです